ふくしサービスセンター びすけっと佐賀

 “おしゃべりの時間”

<身体介助、家事援助。それに加えて、大切な、ヘルパーの役割は?Nヘルパーの経験を紹介します>

自分の両親と夫の両親が訪問介護のヘルパーさんにお世話になり、大変助かっていました。母を抱き上げた時に「腰が痛い」と言われて、抱き上げのコツを知りたいと、ヘルパーの資格を取りました。そして、グリーンコープの福祉の考え方に共感して、びすけっとに加入しました。

自分の体が思うようにならなくなったことで、「もう死んだほうがまし」と言われる利用者さんもいます。かける言葉が見つからないことも多いのですが、少しでも笑顔になっていただけるように、その方の趣味や好きなスポーツやタレントなどをきっかけに話したりしています。

全身にまひがあり、多くの動作に介助が必要な利用者Aさん。洗濯、掃除、食事準備、清拭などの支援を行っています。Aさんは玄関飾りを毎月変えるなど、生活スタイルにこだわりがおありです。ヘルパーにできる支援には限界がありますが、「自分らしく生きる」ことを少しでも支えられたらと思っています。

“時間無い 半分聞いて 返事する 美味しく食事を 楽しんでね”

私が台所仕事をしていると、Aさんは車いすで近くに来られ、おしゃべりをされることがよくあります。私は時間を気にしながらも、お相手していると、Aさんは「いかんいかん、Nさんの邪魔ばかりする」と笑って、居室に戻られます。「話を聞いてもらう時間もあっていいのにあぁ」と愚痴られたりもします。
そんなAさんが先日、「こんなの明るく話すようになったのはNさんのおかげですよ」と言ってくださいました。外出もなかなかできず、日中は居室に一人でいることが多いAさんです。身体介護や家事援助などのサービスだけでなく、精神的なストレスがたまらないようにお手伝いすることも私たちの大切な役割なんだと肝に銘じて、これからも支援を続けていきたいと思います。

※写真 ワーカーズ活動をいつもリードしてくれるNヘルパー