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![]() 2025年 2024年 2023年 2022年 2021年 2020年 2019年 2018年 2017年 2016年 2015年 2014年 2013年 2012年 2011年 2010年 ![]() ●2025年3月15日号 抱樸館で学んだこと 九州産業大学 学生 ![]() 私は大学2年生の時、社会学という授業でホームレスの問題について学んだことをきっかけに、ホームレス支援に興味を持ち始めました。現在、九州産業大学の八鍬ゼミに所属しており、ホームレス支援に携わる方々の話をお伺いする機会が多くあります。そこでホームレス支援に関することを学んでいます。 ゼミの活動の中で、ホームレスとは、家がない「状態」を表すものであって、その人の「人格」を表すものではないということや、ホームレスの方が仕事を見つけることが難しいのには、仕事をするために必要な住所がなく、保証人がいないなど「自分の力ではどうしようもできない壁」があることなど、ホームレス状態になると、元の生活に戻るには周りの支援が重要だということを学んできました。学んでいくうちに、ひとりもホームレスにならない「ホームレスゼロの社会」を目指すことが一番良いのではないかと考えたのですが、ホームレスの人の中には路上生活が長く、社会に戻ることを諦めている人も多くいることを知り、その人たちに対して無理に支援することはできないため、難しいと感じました。私たちが目指すべき社会は、ホームレスが悪とされる社会ではなく、「もう一度生きたい、やり直したい、ホームレスを辞めたいと思ったときに、辞めることができる社会」であることを学びました。そのために私たちは支援を続けていかなければならないと思います。 去年、ゼミのチームで「ホームレス支援には何が必要か」をテーマに研究をしました。ホームレスの数は年々減少傾向にありますが、未だホームレスの問題は解決しているとは言えません。ホームレス問題は個人の問題とみなされていることが多く、生活困窮者が助けを求めにくいという現状があると思います。伴走型支援を先行研究とし、対社会からの支援を行うことが良いと考えて、私たちは「ホームレス支援は地域で関わっていくことが重要なのではないか」という仮説を立てました。しかし、今の時代の地域コミュニティは形骸化していて、地域での支援は難しいことが分かりました。地域に限らず「自分に合ったコミュニティを見つける」ことの重要性に気づかされました。また、ホームレス支援には行政と支援団体との連携が必要不可欠であることも学ぶことができました。行政の支援に繋げられるように、民間団体などの周囲の協力や支え合いが重要であることも知ることができました。 抱樸館の『カフェさんぽみち』にもよく参加させていただいていますが、そこで感じたのは「人とのつながりの重要性」です。ホームレス支援は、住む場所と食の提供だけではその人の長期的な自立には繋がらないことを知り、人とのつながりこそが自立に繋がることを抱樸館で学びました。『カフェさんぽみち』や『きずな祭』では、人と人がコミュニケーションを取りながら笑い合っている場面を多く目にします。そういった人とつながれる空間が生きる希望を与えると感じました。私自身も入居者の方と仲良くさせていただけることがとても嬉しいし、私もつながりを持てていることを実感して幸せな気持ちになります。 これから、ゼミでの活動で学んだことやホームレス支援を通して、私も誰かの「つながり」になりたいです。 ![]() ![]() ●2025年3月1日号 みるこさんの活動については、2023年7月1日号「抱樸館だより」を参照してください。 「抱樸館での活動を通じて感じたこと」 ![]() 抱樸館に入居されている方々の髪を切る活動を始めて、ボランティアというと「何かをしてあげる」というイメージが強かった今まででしたが、実際に活動を続ける中で、私自身が多くのものを与えていただいていると感じています。 カットに訪れた際、入居者のみなさんは気さくに話しかけてくださり、スムーズに作業ができるように協力してくれます。中には、コーヒーを差し入れしてくださったり、手作りの小物をプレゼントしてくださったりする方もいて、その温かい心遣いに触れるたびに、私自身も幸せな気持ちになります。 何よりも印象的なのは、髪を切った後の表情の変化です。鏡を見て少し照れたように微笑みながら「さっぱりした」と喜んでくださる姿を見ると、髪を整えることが心の状態にも良い影響を与えるのだと実感します。髪型が整うことで、表情が明るくなり、少し自信を持ったように見える方もいらっしゃいます。その変化を目の当たりにするたびに、美容の力や自分の仕事の意義を改めて感じることができました。 そして、こうした環境を支えている施設の職員の方々、日々、入居されている方々一人ひとりに寄り添い、支え続けるその姿には、本当に頭が下がります。職員の皆さんの尽力があるからこそ、入居されているみなさんが安心して過ごし、自立に向けて歩んでいけるのだと感じました。改めて、このような施設の存在がどれほど大切かを実感するとともに、支援が必要な方々にとって、こうした場所がもっと広がっていくことを願っています。 この活動を通じて、「人に喜んでもらえることは、自分にとっても喜びになる」ということを強く実感しました。私の小さな働きかけが、入居されている方々の自立への一歩につながることを願いながら、これからも技術を磨き、より多くの方に喜んでいただけるよう努めていきたいと思います。 ![]() ![]() ●2025年2月15日号 抱樸館福岡では退居時に"新しい生活を始める皆さまへ"アンケートをお願いしています。退居された方のアンケートの一部をご紹介します。
60代の男性 私はこの体験を活かして、私のできる範囲内、何かしら世の中の一部分でしょうが、お役に立てたら幸いと存じます。そのような気持ちで新生活に向かいたいと思っております。今後とも抱樸館福岡、グリーンコープ様の益々のご発展と社会貢献で世の中を明るく照らし続けて、夢と希望をお与えください。よろしくお願い申し上げます。
スタッフより ![]() ![]() ![]() ●2025年2月1日号 福岡女学院看護大学 ボランティアサークル葡萄 顧問 酒井 「あの時、病院に行って良かったです。放っといたら命の危険があったと、医師から言われました。」 2011年から始まった「福岡女学院看護大学の学生と教員による健康相談会」は、不定期開催のためご利用してくださる方にはご迷惑をおかけしていますが、ほぼ月1回のペースで行っています。コロナ禍で約3年間休止していましたが2023年11月に再開して今に至ります。(健康相談会が始まったきっかけやこれまでの経過は2023年12月15日号「抱樸館だより」を参照してください) 述べ450名ほどの方のお話を聞かせていただて思うのは、誰一人、好きで病気になられた方はいらっしゃらないということです。やむにやまれぬ事情で、心身に不調をきたしている方が多いのです。また、孤独という病いを抱えていらっしゃる方も少なくありません。もちろん、相談員の方が親身になって伴走していらっしゃいますので、私達は2番手の伴走者です。「あなたのことが心配です」「あなたのことを応援しています」「あなたの〇〇が素晴らしいです」そうやって少しずつですが心の距離を縮めることを心がけています。 一方で、関りが中途半端に終わってしまった方もいらっしゃいます。今でも、どうなさっているだろうかと思い出すことがあり、どこかで、お元気に暮らしていらっしゃったらと願わずにはいられません。 偉そうなことを書きましたが、実のところ元気をいただき学ばせていただいているのは私達の方なのです。その証拠に、皆さんに育てていただいた学生達は、今、医療現場の第一線で活躍中です。我々は医師ではないので出来ることは限られていますが、これからも心の伴走者として抱樸館福岡にお邪魔させていただけたら幸いです。 ![]() ![]() ![]() ●2025年1月15日号 グリーンコープの取引先であるグリーンクラブのみなさまをはじめ、さまざまな方からいただいた食材から厨房スタッフが調理をし、食事を提供しています。抱樸館に入居する前は「一日一食だった」という方もおられます。「お腹いっぱい食べて、心が満たされる」と考え、ボリューム満点のおいしい食事です。
日々の様子や情報を発信しています。ぜひご覧ください。 ![]() ![]() ![]() ●2025年1月1日号 新年明けましておめでとうございます。 厳しい寒さの中、病気で体調に不安を抱える方々、仕事がなく眠れない夜を過ごしている方々、家賃が払えない方々、あたたかい食事にありつけない方々。そのような方々のことを思うと、心が痛みます。 今年も、生活に不安を抱える住居の問題やさまざまな課題の解決に向けて、私たちができることを精一杯尽くしてまいります。皆さまにも、共に解決に向けて歩んでいただけたら幸いです。新しい年が、全ての人にとって穏やかな一年となりますよう、心よりお祈り申し上げます。 社会福祉法人グリーンコープ 抱樸館福岡館長 青木康二 ![]() ![]() |